ACTA+ JOURNEY

【イベントレポート大阪・関西万博】未来を形づくる廃棄物アート。『ACTA+』が示した「循環」の可能性

【イベントレポート大阪・関西万博】未来を形づくる廃棄物アート。『ACTA+』が示した「循環」の可能性

社会未来への挑戦をアートで表現。『ACTA+』が万博でインスタレーションを出展 2025年10月3日(金)~7日(火)、大阪・関西万博の会場内『EXPOMesse「WASSE」』にて、中小企業・中小機構が主催する体験型展示「未来航路‐20XX年を目指す中小企業の挑戦の旅‐」が開催されました。 この展示には、審議委員会によって選ばれた84社が参加。 今回『ACTA+』は、「建築・アート・循環」をキーワードに、「素材・廃棄・再生」というテーマに集中だインスタレーション(展示空間を活用した作品)を出展しました。建築現場や生産工程などで発生する端材や廃材を活用して制作された、2名『ACTA+』アーティストによる作品を展示しました。 大阪・関西万博における『ACTA+』インスタレーションの概要 今日の大阪・関西万博における『ACTA+』のインスタレーションの概要は、以下の通りです。 【大阪・関西万博インスタレーションの開催概要】 ・会場:大阪府大阪市此花区夢洲中1丁目 大阪・万博EXPO「WASSE」・開催期間:2025年10月3日(金)〜10月7日(火)・出展内容:『ACTA+』アーティスト2名によるインスタレーションおよび作品展示・出展アーティストと作品:〇西村 卓(壁・床面を使ったインスタレーション)             〇aya Kurata(紐・繊維を用いた壁面作品) 今回の展示の主な目的は、廃素材や普段使われるものに光をあて、「集団」と「個」、そして「循環」という視点を作品を示すことです。 建築端材や不要になった紐・繊維といった素材を、2名のアーティストがそれぞれの手法で新たな表現へと生まれ変わらせ、素材に潜む価値や可能性を伝える展示となりました。 「アート × 循環 × 企業」が交差する空間に。『ACTA+』アーティストによる作品の魅力 今回の展示では、2名の『ACTA+』アーティストによる異なる素材・技法を活かした作品が会場を彩り、「廃材から生まれる新たな価値」を観客が体感できる空間となりました。 ■西村 卓さん|壁・床面を活用した大型インスタレーション 建築現場で発生する端材や素材が、壁面から床面まで広がるインスタレーションとして展示された。 一点の素材が持つ「個」と、それらが集まることで生まれる「集団」としての表現が、空間全体で立体的に再現されている。 会場には、枯れた植物や枝を封入した小型の作品から、帽子や犬、ラジオなど多様なモチーフが空間全体へ自由に展開されました。廃材・建築端材がどのように変化し、配置されていたのかを視覚的に体感できる展示となりました。 ■aya Kurataさん|廃紐・繊維を用いた「結び」の作品 廃棄される紐や繊維を、独自の技法で組み合わせた作品が壁面に展示された。 複数の紐や繊維が持つ質感や色が「結び」を経て新たな姿へと変化し、「生命の痕跡と再生」という視点が表現された作品です。 や繊維が持つ背景と細やかな技術が集まることで、廃材でありながらも「生命」や「時の流れ」を感じさせる表現が空間を紐彩っていました。  ...

【イベントレポート大阪・関西万博】未来を形づくる廃棄物アート。『ACTA+』が示した「循環」の可能性

社会未来への挑戦をアートで表現。『ACTA+』が万博でインスタレーションを出展 2025年10月3日(金)~7日(火)、大阪・関西万博の会場内『EXPOMesse「WASSE」』にて、中小企業・中小機構が主催する体験型展示「未来航路‐20XX年を目指す中小企業の挑戦の旅‐」が開催されました。 この展示には、審議委員会によって選ばれた84社が参加。 今回『ACTA+』は、「建築・アート・循環」をキーワードに、「素材・廃棄・再生」というテーマに集中だインスタレーション(展示空間を活用した作品)を出展しました。建築現場や生産工程などで発生する端材や廃材を活用して制作された、2名『ACTA+』アーティストによる作品を展示しました。 大阪・関西万博における『ACTA+』インスタレーションの概要 今日の大阪・関西万博における『ACTA+』のインスタレーションの概要は、以下の通りです。 【大阪・関西万博インスタレーションの開催概要】 ・会場:大阪府大阪市此花区夢洲中1丁目 大阪・万博EXPO「WASSE」・開催期間:2025年10月3日(金)〜10月7日(火)・出展内容:『ACTA+』アーティスト2名によるインスタレーションおよび作品展示・出展アーティストと作品:〇西村 卓(壁・床面を使ったインスタレーション)             〇aya Kurata(紐・繊維を用いた壁面作品) 今回の展示の主な目的は、廃素材や普段使われるものに光をあて、「集団」と「個」、そして「循環」という視点を作品を示すことです。 建築端材や不要になった紐・繊維といった素材を、2名のアーティストがそれぞれの手法で新たな表現へと生まれ変わらせ、素材に潜む価値や可能性を伝える展示となりました。 「アート × 循環 × 企業」が交差する空間に。『ACTA+』アーティストによる作品の魅力 今回の展示では、2名の『ACTA+』アーティストによる異なる素材・技法を活かした作品が会場を彩り、「廃材から生まれる新たな価値」を観客が体感できる空間となりました。 ■西村 卓さん|壁・床面を活用した大型インスタレーション 建築現場で発生する端材や素材が、壁面から床面まで広がるインスタレーションとして展示された。 一点の素材が持つ「個」と、それらが集まることで生まれる「集団」としての表現が、空間全体で立体的に再現されている。 会場には、枯れた植物や枝を封入した小型の作品から、帽子や犬、ラジオなど多様なモチーフが空間全体へ自由に展開されました。廃材・建築端材がどのように変化し、配置されていたのかを視覚的に体感できる展示となりました。 ■aya Kurataさん|廃紐・繊維を用いた「結び」の作品 廃棄される紐や繊維を、独自の技法で組み合わせた作品が壁面に展示された。 複数の紐や繊維が持つ質感や色が「結び」を経て新たな姿へと変化し、「生命の痕跡と再生」という視点が表現された作品です。 や繊維が持つ背景と細やかな技術が集まることで、廃材でありながらも「生命」や「時の流れ」を感じさせる表現が空間を紐彩っていました。  ...

【インタビュー記事】医学部からアートの世界へ。人の感情を描く「触れる絵画」を生み出す沢井さんの歩み

【インタビュー記事】医学部からアートの世界へ。人の感情を描く「触れる絵画」を生み出す沢井さんの歩み

兵庫県を拠点に活動するアーティスト・沢井  涼さん。大学では医学部に通いながらも、バスキアの絵に衝撃を受けたことをきっかけに「人の心を動かす表現」を求めてキャンバスへと歩みを進めました。 代表作「THORN」「VEIN」では、アクリル樹脂を絞り袋でホイッピングして形づくる「とげ」をモチーフに、触れることで変化する立体絵画を展開。パティシエの技法を取り入れた独特の造形と、「人」や「触れられる作品」をテーマにした温かなコンセプトが、多くの人を魅了しています。 廃材を用いた『ACTA+』とのコラボレーションを機に、表現の幅をさらに広げた沢井さん。今回は、沢井さんのアーティストへの歩みや作品に込められている想いを伺いました。 『 Dimness』(Ryo Sawai) 医大からキャンバスへ。バスキアの作品との出会いがアーティストへの道を拓いた   ――まずは、簡単に自己紹介をお願いします。沢井さん:2001年生まれ、兵庫県西宮市出身です。父が医師だったので、どうしても私自身も「医者にならなきゃ」という考えを持って育ちました。結局浪人を経て金沢医科大学の医学部に進学したのですが、アーティストとして活躍したいという想いを捨てきれずに、大学を2023年に中退し、現在はアーティストとして関西を拠点に活動しています。 ――医学部という安定した道から、まったく異なるアートの世界へと進まれたのですね。どのような心境の変化があったのでしょうか?沢井さん:実は、高校2〜3年の頃は「料理人になりたい」と決めていたんです。ものづくり全般に興味が、ずっとあって。母が料理研究家だった影響もあって、私も幼い頃から料理をするのが好きで、いろいろなジャンルの料理を作っていました。 ――「作る」という行為そのものが、アーティスト活動の原点にあるのですね。実際に絵を描き始めたのはいつ頃だったのでしょうか?沢井さん:浪人中、友人とカフェで何気なく絵を描いたのが最初です。受験勉強の合間のストレス発散で書いていました。そのときに、ジャン=ミシェル・バスキアの作品を見て惹かれ、そこから絵にハマっていったんです。最初は知識もなくて「これなら自分にも描けそう」と思って(笑)。 でも、一回ノートに書いてみるとまったく違っていて、色彩構成や伝えたいメッセージなどを、紙に詰め込んでいく作業が面白く感じました。 あとは、バスキアがジャズが好きで、僕も音楽が好きだったので彼のCDを買って聴いてみたのです。そういう「彼の人生観」を知るうちにより、バスキアのメッセージ性がより深く伝わってきて、どんどんのめり込んでいきました。 ――バスキアを通して「表現したい」という欲求が目覚めていったんですね。沢井さん:そうですね。技術ではなく感情を描く世界を知ったことで、自分の中にあった表現したい気持ちに気づき、アーティストとしての活動を始めました。 沢井涼さん コンセプトは「人」。他者の感情から生まれる創作の原点  ――作品を制作する際は、どのように進めていくのでしょうか? 沢井さん:一番大切にしていて、最初に決めるのは「その絵を何で作るか?」というコンセプトです。コンセプトを定めたうえで、使う色を決めます。「シンプルな色にするのか、カラフルにするのか」「無機質な印象なのか?」といった大まかな方向性を決めてから制作を始めます。   ――では、コンセプトを決めるときのインスピレーションは何でしょうか? 沢井さん:基本的なコンセプトは、いつも「人」です。たとえば、人の心情や表情、つながり、縁など、人間そのものを作品のテーマにしています。「自分の感情を表現する」というよりも、「他者の感情」を起点に考えることが多いです。 私自身は普段、あまり感情が大きく動くタイプではないのですが、自分の言葉や作ったもので人が喜んだり、驚いたりしているときにだけ、心が大きく動くんです。人がいなければ、そんなに生きる意味もないかなと感じることもあります。 だからこそ、「自分のしたい表現」よりも「これを見てどう感じるだろう?」など、「人が喜んでくれること、驚いてくれること」を大切にして作品を制作していますね。作家も鑑賞者も人間なので、人と人のつながりや感情を投影できる作品にしていきたいと思っています。 ――そのほかに、創作のインスピレーションが生まれる場面はありますか? 沢井さん:普段の生活の中でも、よくアイデアを拾っています。 たとえば音楽。直接的なアイデアではありませんが、目を瞑って好きな音楽を聴いて、ひたすら構想を考えています。また、植物を見ているときや、BARでの人と会話しているときにアイデアが思いつくことも多いですね。日常の中で心が動く瞬間を、そのまま作品に落とし込む感覚です。 ケーキのように絞り出す「とげ」の立体絵画。触れて変わるアート  ――現在制作されている作品は、どのような特徴がありますか? 沢井さん:私の代表作である「THORN」「VEIN」シリーズは、「とげ(棘)」をモチーフにした立体的な絵画です。素材には「モデリングペースト」という、アクリル樹脂と大理石の粉末を混ぜた白い粘土状のものを使用しています。それに着色して、絞り袋でホイッピングして成形していくんです。パティシエがケーキを仕上げるような感覚ですね。...

【インタビュー記事】医学部からアートの世界へ。人の感情を描く「触れる絵画」を生み出す沢井さんの歩み

兵庫県を拠点に活動するアーティスト・沢井  涼さん。大学では医学部に通いながらも、バスキアの絵に衝撃を受けたことをきっかけに「人の心を動かす表現」を求めてキャンバスへと歩みを進めました。 代表作「THORN」「VEIN」では、アクリル樹脂を絞り袋でホイッピングして形づくる「とげ」をモチーフに、触れることで変化する立体絵画を展開。パティシエの技法を取り入れた独特の造形と、「人」や「触れられる作品」をテーマにした温かなコンセプトが、多くの人を魅了しています。 廃材を用いた『ACTA+』とのコラボレーションを機に、表現の幅をさらに広げた沢井さん。今回は、沢井さんのアーティストへの歩みや作品に込められている想いを伺いました。 『 Dimness』(Ryo Sawai) 医大からキャンバスへ。バスキアの作品との出会いがアーティストへの道を拓いた   ――まずは、簡単に自己紹介をお願いします。沢井さん:2001年生まれ、兵庫県西宮市出身です。父が医師だったので、どうしても私自身も「医者にならなきゃ」という考えを持って育ちました。結局浪人を経て金沢医科大学の医学部に進学したのですが、アーティストとして活躍したいという想いを捨てきれずに、大学を2023年に中退し、現在はアーティストとして関西を拠点に活動しています。 ――医学部という安定した道から、まったく異なるアートの世界へと進まれたのですね。どのような心境の変化があったのでしょうか?沢井さん:実は、高校2〜3年の頃は「料理人になりたい」と決めていたんです。ものづくり全般に興味が、ずっとあって。母が料理研究家だった影響もあって、私も幼い頃から料理をするのが好きで、いろいろなジャンルの料理を作っていました。 ――「作る」という行為そのものが、アーティスト活動の原点にあるのですね。実際に絵を描き始めたのはいつ頃だったのでしょうか?沢井さん:浪人中、友人とカフェで何気なく絵を描いたのが最初です。受験勉強の合間のストレス発散で書いていました。そのときに、ジャン=ミシェル・バスキアの作品を見て惹かれ、そこから絵にハマっていったんです。最初は知識もなくて「これなら自分にも描けそう」と思って(笑)。 でも、一回ノートに書いてみるとまったく違っていて、色彩構成や伝えたいメッセージなどを、紙に詰め込んでいく作業が面白く感じました。 あとは、バスキアがジャズが好きで、僕も音楽が好きだったので彼のCDを買って聴いてみたのです。そういう「彼の人生観」を知るうちにより、バスキアのメッセージ性がより深く伝わってきて、どんどんのめり込んでいきました。 ――バスキアを通して「表現したい」という欲求が目覚めていったんですね。沢井さん:そうですね。技術ではなく感情を描く世界を知ったことで、自分の中にあった表現したい気持ちに気づき、アーティストとしての活動を始めました。 沢井涼さん コンセプトは「人」。他者の感情から生まれる創作の原点  ――作品を制作する際は、どのように進めていくのでしょうか? 沢井さん:一番大切にしていて、最初に決めるのは「その絵を何で作るか?」というコンセプトです。コンセプトを定めたうえで、使う色を決めます。「シンプルな色にするのか、カラフルにするのか」「無機質な印象なのか?」といった大まかな方向性を決めてから制作を始めます。   ――では、コンセプトを決めるときのインスピレーションは何でしょうか? 沢井さん:基本的なコンセプトは、いつも「人」です。たとえば、人の心情や表情、つながり、縁など、人間そのものを作品のテーマにしています。「自分の感情を表現する」というよりも、「他者の感情」を起点に考えることが多いです。 私自身は普段、あまり感情が大きく動くタイプではないのですが、自分の言葉や作ったもので人が喜んだり、驚いたりしているときにだけ、心が大きく動くんです。人がいなければ、そんなに生きる意味もないかなと感じることもあります。 だからこそ、「自分のしたい表現」よりも「これを見てどう感じるだろう?」など、「人が喜んでくれること、驚いてくれること」を大切にして作品を制作していますね。作家も鑑賞者も人間なので、人と人のつながりや感情を投影できる作品にしていきたいと思っています。 ――そのほかに、創作のインスピレーションが生まれる場面はありますか? 沢井さん:普段の生活の中でも、よくアイデアを拾っています。 たとえば音楽。直接的なアイデアではありませんが、目を瞑って好きな音楽を聴いて、ひたすら構想を考えています。また、植物を見ているときや、BARでの人と会話しているときにアイデアが思いつくことも多いですね。日常の中で心が動く瞬間を、そのまま作品に落とし込む感覚です。 ケーキのように絞り出す「とげ」の立体絵画。触れて変わるアート  ――現在制作されている作品は、どのような特徴がありますか? 沢井さん:私の代表作である「THORN」「VEIN」シリーズは、「とげ(棘)」をモチーフにした立体的な絵画です。素材には「モデリングペースト」という、アクリル樹脂と大理石の粉末を混ぜた白い粘土状のものを使用しています。それに着色して、絞り袋でホイッピングして成形していくんです。パティシエがケーキを仕上げるような感覚ですね。...

【インタビュー記事】「熱=生命」をアートで可視化。木を焼き、描き重ねる吉田さんの表現 

【インタビュー記事】「熱=生命」をアートで可視化。木を焼き、描き重ねる吉田さんの表現 

大阪を拠点に活動するアーティストの吉田 琉平さんは、はんだごてやバーナーで木を焼き込み、鮮やかな色彩を描き重ねることで「命」と「夢」を同時に表現する独自の作品を生み出しています。 自然から得たインスピレーションや廃材を取り入れながら、『ACTA+』専属アーティストとして、無印良品との展示やドラマへの作品提供といった新たな挑戦も重ねてきました。 今回は、吉田さんがアートに目覚めたきっかけから、作品に込める思いや技法、今後の展望について伺いました。 制服姿でギャラリーへ。10代で芽生えたアートへの情熱 ――まずは、簡単に自己紹介をお願いします。 吉田さん:2001年生まれ、大阪府出身です。現在は大阪を拠点に、はんだごてやバーナーを使って木材を焼き込む作品を制作しています。 直近では、『ACTA+』さんの無印良品グランフロント大阪での展示に参加させていただきました。『ACTA+』さんとの出会いは、InstagramのDMがきっかけで、現在は『ACTA+』の企画に頻繁に参画しています。 instagramで紹介した吉田さんの作品制作の様子   ――もともと、子どもの頃からアートに興味があったのでしょうか? 吉田さん:はい、もともと絵を描くのは好きでしたね。高校2年生の頃、たまたまSNSで「アートの展示をやります」という告知を目にして、「あ、こんな世界があるんだ」と初めて知ったんです。それをきっかけに関西のギャラリーを巡るようになり、大阪や京都、兵庫など、放課後や休日の時間を使ってあちこち訪ね歩きました。 制服姿でギャラリーの扉を叩く高校生は珍しかったらしく、オーナーや作家の方々からは強く印象に残ったようです(笑)そこで出会う方々が、新たなギャラリーや展示の場所を教えてくださり、その情報を頼りに次々と足を運んでいましたね。 ――青春時代にアート巡りを自分でしていたということは、本当に楽しかったんでしょうね。 吉田さん:そうですね。アートを学ぶ環境に身を置いていたわけではなく、周囲に同じ関心を持つ人もいませんでした。だからこそ、自分でどんどん開拓していくっていうのが重要だという考えがあったのだと思います。やっぱり楽しくて、本当にいろいろな場所を回っていました。   ――では、高校卒業後は、アートに関する進路に進んだのでしょうか? 吉田さん:はい。ギャラリー巡りを通じて知ったデザイン専門学校に進学しました。そこでは広告や雑誌の表紙、ロゴをつくったりするイラストレーションやデザインを中心に学びました。今の作品づくりで用いている木材の加工はなく、IllustratorやPhotoshopといったデザインソフトを活用した制作や、デッサンの基礎を身につける授業がメインでしたね。 学内には展示ができるスペースがあったので、自分で企画を立ててクラスメイトを巻き込み、一緒に展示を行うこともよくやっていました。企画自体も好きで、面白さを感じながら実施していましたね。   焼いて描く」二重の表現。“命”と“夢”を共存させる技法 ――吉田さんの作品は、木の温かみと鮮やかな色彩が両方あって、独特の雰囲気がありますよね。技法について教えていただけますか。 吉田さん:私の作品は、木を「焼く」表現と、アクリル絵の具で色を重ねて「描く」という2つの表現を組み合わせて制作しています。「はんだごて」やバーナーで木を焼き込み、その「焼き色」を活かしながら、絵の具で人物やキャラクターのようなモチーフを描き加えています。 もともと最初の頃は、ペンを使って木製パネルに細かい細密画を描くことをしていました。画材屋さんで木製パネルを買い、使っていたんですが、ふと「木の素材そのものを活かしたら面白いのではないか?」と思ったんです。そんなとき、木を焼いて表現するはんだごての技法を使う作家さんを知り、取り入れてみたのがスタートでしたね。 はんだごては焼いている瞬間、熱の温かみや揺らぎや変化がとても面白いなと思い、使うようになりました。木が少しずつ焦げていく過程を見ていると、「生きているなぁ」という感覚に移り変わっていく感じがします。 ――「焼く」という表現の魅力は、何でしょうか? 吉田さん:火や熱に触れているとき、自分の中で強く「命」を感じるんです。生き物は熱がなければ活動できないですよね。氷点下でも生きていける生き物もいますが、結局は休眠状態でじっとしているだけです。でも、適温になると一気に動き出します。そう思うと、生命活動には熱が必要だと思うんです。 私にとって、「火や熱の存在=生きている存在」と感じるんですよね。そこは自分が生きているっていう存在や、毎日の中で感じた輝きを、熱を使って作品をつくりたいという思いがあって、熱に固執しています。 ――吉田さんの作品は、絵の具の鮮やかさと、木を焼いた部分の焦げ色。その二面性が独特の魅力になっていますよね。 吉田さん:はい。焼いている部分と絵の具の部分を分けている理由は、絵の具で描く部分が「二次元の存在」、つまり「空想」や「頭の中」の世界を表しているからです。一方で、木を焼いた部分は「命」や「生」をイメージしています。密接に感じる生命の存在を、火の焦げ色で生々しく表現したいという思いがあって。...

【インタビュー記事】「熱=生命」をアートで可視化。木を焼き、描き重ねる吉田さんの表現 

大阪を拠点に活動するアーティストの吉田 琉平さんは、はんだごてやバーナーで木を焼き込み、鮮やかな色彩を描き重ねることで「命」と「夢」を同時に表現する独自の作品を生み出しています。 自然から得たインスピレーションや廃材を取り入れながら、『ACTA+』専属アーティストとして、無印良品との展示やドラマへの作品提供といった新たな挑戦も重ねてきました。 今回は、吉田さんがアートに目覚めたきっかけから、作品に込める思いや技法、今後の展望について伺いました。 制服姿でギャラリーへ。10代で芽生えたアートへの情熱 ――まずは、簡単に自己紹介をお願いします。 吉田さん:2001年生まれ、大阪府出身です。現在は大阪を拠点に、はんだごてやバーナーを使って木材を焼き込む作品を制作しています。 直近では、『ACTA+』さんの無印良品グランフロント大阪での展示に参加させていただきました。『ACTA+』さんとの出会いは、InstagramのDMがきっかけで、現在は『ACTA+』の企画に頻繁に参画しています。 instagramで紹介した吉田さんの作品制作の様子   ――もともと、子どもの頃からアートに興味があったのでしょうか? 吉田さん:はい、もともと絵を描くのは好きでしたね。高校2年生の頃、たまたまSNSで「アートの展示をやります」という告知を目にして、「あ、こんな世界があるんだ」と初めて知ったんです。それをきっかけに関西のギャラリーを巡るようになり、大阪や京都、兵庫など、放課後や休日の時間を使ってあちこち訪ね歩きました。 制服姿でギャラリーの扉を叩く高校生は珍しかったらしく、オーナーや作家の方々からは強く印象に残ったようです(笑)そこで出会う方々が、新たなギャラリーや展示の場所を教えてくださり、その情報を頼りに次々と足を運んでいましたね。 ――青春時代にアート巡りを自分でしていたということは、本当に楽しかったんでしょうね。 吉田さん:そうですね。アートを学ぶ環境に身を置いていたわけではなく、周囲に同じ関心を持つ人もいませんでした。だからこそ、自分でどんどん開拓していくっていうのが重要だという考えがあったのだと思います。やっぱり楽しくて、本当にいろいろな場所を回っていました。   ――では、高校卒業後は、アートに関する進路に進んだのでしょうか? 吉田さん:はい。ギャラリー巡りを通じて知ったデザイン専門学校に進学しました。そこでは広告や雑誌の表紙、ロゴをつくったりするイラストレーションやデザインを中心に学びました。今の作品づくりで用いている木材の加工はなく、IllustratorやPhotoshopといったデザインソフトを活用した制作や、デッサンの基礎を身につける授業がメインでしたね。 学内には展示ができるスペースがあったので、自分で企画を立ててクラスメイトを巻き込み、一緒に展示を行うこともよくやっていました。企画自体も好きで、面白さを感じながら実施していましたね。   焼いて描く」二重の表現。“命”と“夢”を共存させる技法 ――吉田さんの作品は、木の温かみと鮮やかな色彩が両方あって、独特の雰囲気がありますよね。技法について教えていただけますか。 吉田さん:私の作品は、木を「焼く」表現と、アクリル絵の具で色を重ねて「描く」という2つの表現を組み合わせて制作しています。「はんだごて」やバーナーで木を焼き込み、その「焼き色」を活かしながら、絵の具で人物やキャラクターのようなモチーフを描き加えています。 もともと最初の頃は、ペンを使って木製パネルに細かい細密画を描くことをしていました。画材屋さんで木製パネルを買い、使っていたんですが、ふと「木の素材そのものを活かしたら面白いのではないか?」と思ったんです。そんなとき、木を焼いて表現するはんだごての技法を使う作家さんを知り、取り入れてみたのがスタートでしたね。 はんだごては焼いている瞬間、熱の温かみや揺らぎや変化がとても面白いなと思い、使うようになりました。木が少しずつ焦げていく過程を見ていると、「生きているなぁ」という感覚に移り変わっていく感じがします。 ――「焼く」という表現の魅力は、何でしょうか? 吉田さん:火や熱に触れているとき、自分の中で強く「命」を感じるんです。生き物は熱がなければ活動できないですよね。氷点下でも生きていける生き物もいますが、結局は休眠状態でじっとしているだけです。でも、適温になると一気に動き出します。そう思うと、生命活動には熱が必要だと思うんです。 私にとって、「火や熱の存在=生きている存在」と感じるんですよね。そこは自分が生きているっていう存在や、毎日の中で感じた輝きを、熱を使って作品をつくりたいという思いがあって、熱に固執しています。 ――吉田さんの作品は、絵の具の鮮やかさと、木を焼いた部分の焦げ色。その二面性が独特の魅力になっていますよね。 吉田さん:はい。焼いている部分と絵の具の部分を分けている理由は、絵の具で描く部分が「二次元の存在」、つまり「空想」や「頭の中」の世界を表しているからです。一方で、木を焼いた部分は「命」や「生」をイメージしています。密接に感じる生命の存在を、火の焦げ色で生々しく表現したいという思いがあって。...

【博多・阪急】「廃棄」から「創造」へ。『ACTA+』のアート・ファッション雑貨ポップアップ展

【博多・阪急】「廃棄」から「創造」へ。『ACTA+』のアート・ファッション雑貨ポップアップ展

廃棄素材がファッション雑貨に。『ACTA+』が博多阪急で届けるポップアップイベント  2025年9月24日(水)から9月30日(火)まで、博多阪急にて開催された『ART PARTY』に合わせ、『ACTA+(アクタプラス)』が『Art & Fashion POP UP』を開催しました。会場は、博多阪急5階婦人服フロア「ステージ5」。 今回のポップアップは、廃棄物を生かしたグッズ販売がメインとなり、バッグやお財布、アクセサリーなど、日常使いできるファッション雑貨が多数並びました。 本来であれば捨てられてしまう素材が、『ACTA+』のアーティストによって新たな命を吹き込まれ、日常に彩りを与えるアイテムへと昇華。会場全体は、サステナブルな未来を体感できる空間となりました。 【Art & Fashion POP UP 開催概要】 ・会場:博多阪急 ・所在地:福岡市博多区博多駅中央街1番1号 ・開催期間:9月24日(水)~9月30日(火) ・営業時間:10:00~20:00 ※最終日は18:00まで   壊れた陶器、リンゴの皮、牛乳パックも。「捨てる」ものが「生まれ変わって」アイテムに  今回の『Art & Fashion POP UP』で販売したグッズには、アクセサリーやバッグ、食器など、日常使いできるファッション雑貨が多数ラインナップしました。 ここでは、その中から4つのアイテムをピックアップして紹介します。 【金継アクセサリー】 本来なら捨てられる壊れた陶磁器のかけらを、金継ぎや呼び継ぎの技法によって、ペンダントやピアスなどのアクセサリーにしています。「欠けや割れは、本当に終わりなのだろうか」というアーティスト 梨絵さんの問いかけのもと、傷をそのまま生かすことで新たな魅力が生まれました。欠けが個性となった、ひとつとして同じもののない豊かな表情を持つアクセサリーです。...

【博多・阪急】「廃棄」から「創造」へ。『ACTA+』のアート・ファッション雑貨ポップアップ展

廃棄素材がファッション雑貨に。『ACTA+』が博多阪急で届けるポップアップイベント  2025年9月24日(水)から9月30日(火)まで、博多阪急にて開催された『ART PARTY』に合わせ、『ACTA+(アクタプラス)』が『Art & Fashion POP UP』を開催しました。会場は、博多阪急5階婦人服フロア「ステージ5」。 今回のポップアップは、廃棄物を生かしたグッズ販売がメインとなり、バッグやお財布、アクセサリーなど、日常使いできるファッション雑貨が多数並びました。 本来であれば捨てられてしまう素材が、『ACTA+』のアーティストによって新たな命を吹き込まれ、日常に彩りを与えるアイテムへと昇華。会場全体は、サステナブルな未来を体感できる空間となりました。 【Art & Fashion POP UP 開催概要】 ・会場:博多阪急 ・所在地:福岡市博多区博多駅中央街1番1号 ・開催期間:9月24日(水)~9月30日(火) ・営業時間:10:00~20:00 ※最終日は18:00まで   壊れた陶器、リンゴの皮、牛乳パックも。「捨てる」ものが「生まれ変わって」アイテムに  今回の『Art & Fashion POP UP』で販売したグッズには、アクセサリーやバッグ、食器など、日常使いできるファッション雑貨が多数ラインナップしました。 ここでは、その中から4つのアイテムをピックアップして紹介します。 【金継アクセサリー】 本来なら捨てられる壊れた陶磁器のかけらを、金継ぎや呼び継ぎの技法によって、ペンダントやピアスなどのアクセサリーにしています。「欠けや割れは、本当に終わりなのだろうか」というアーティスト 梨絵さんの問いかけのもと、傷をそのまま生かすことで新たな魅力が生まれました。欠けが個性となった、ひとつとして同じもののない豊かな表情を持つアクセサリーです。...

【イベントレポート新潟・山下家具店】山下家具店と『ACTA+』が共催。家具端材を彩るアートコースター制作体験

【イベントレポート新潟・山下家具店】山下家具店と『ACTA+』が共催。家具端材を彩るアートコー...

山下家具店と『ACTA+』が共催。夏休みの子ども向けアートコースター制作ワークショップ  2025年8月23日(土)~24日(日)、新潟県新潟市にある「山下家具店 ヤマシタ亀田店」と『ACTA+(アクタプラス)』によるコラボレーション企画「ART WORK SHOP 家具づくりの端材からオリジナルカラーのアートコースターをつくろう!」が開催されました。 山下家具店は、新潟県内で複数店舗を展開する、地域では広く知られた有名インテリア・家具専門店です。機能性と感性の両面から住空間の快適を追求しつつ、安心・安全にこだわった商品と専門的なノウハウを提案し、暮らしをより豊かにする住まいづくりを支えています。 今回の取り組みは、約1年前にACTA+が出展した東京で開催の展示会をきっかけに実現しました。暮らしを支える家具づくりを行う山下家具店と、廃材を活かしたアート事業に取り組む『ACTA+』。両者が共感し、地域に根ざした取り組みとして形になったのが本ワークショップです。 【『ART WORK SHOP 家具づくりの端材からオリジナルカラーのアートコースターをつくろう!』開催概要】 ・会場:山下家具店 ヤマシタ亀田店 新潟県新潟市江南区早苗2-525 ・開催期間:2025年8月23日(土)・24日(日)10:20〜17:00 ・対象年齢:小学校1~6年生(未就学児の参加もあり) ・所要時間:60分 ・参加費:無料 ・講師:花畑 乃中(はなばた のなか) 家具の端材が彩り豊かなコースターに。92名の子どもたちが夢中になったワークショップ  今回のワークショップ、「ART WORK SHOP 家具づくりの端材からオリジナルカラーのアートコースターをつくろう!」では、山下家具店の製造過程で生まれた端材を素材として活用し、世界にひとつだけのアートコースターを制作しました。 アートコースター制作は、あらかじめ正方形に加工された端材(木片)の表面に下絵が描かれており、子どもたちは木製塗料を使って自由に色を塗り重ねていく流れです。本来は廃棄されるはずの木片に彩りを加えることで、コースターとして新たな価値を生み出す体験となりました。 参加者は未就学児から小学6年生までと幅広く、2日間で計92名。ワークショップの講師はクリエイターの花畑 乃中さんが務め、子どもたち一人ひとりの感性を尊重しながら、資源を大切にする気持ちを自然に学べるような場を提供しました。 今回の取り組みは、持続可能な社会づくりへの小さな一歩を示すイベントになりました。...

【イベントレポート新潟・山下家具店】山下家具店と『ACTA+』が共催。家具端材を彩るアートコー...

山下家具店と『ACTA+』が共催。夏休みの子ども向けアートコースター制作ワークショップ  2025年8月23日(土)~24日(日)、新潟県新潟市にある「山下家具店 ヤマシタ亀田店」と『ACTA+(アクタプラス)』によるコラボレーション企画「ART WORK SHOP 家具づくりの端材からオリジナルカラーのアートコースターをつくろう!」が開催されました。 山下家具店は、新潟県内で複数店舗を展開する、地域では広く知られた有名インテリア・家具専門店です。機能性と感性の両面から住空間の快適を追求しつつ、安心・安全にこだわった商品と専門的なノウハウを提案し、暮らしをより豊かにする住まいづくりを支えています。 今回の取り組みは、約1年前にACTA+が出展した東京で開催の展示会をきっかけに実現しました。暮らしを支える家具づくりを行う山下家具店と、廃材を活かしたアート事業に取り組む『ACTA+』。両者が共感し、地域に根ざした取り組みとして形になったのが本ワークショップです。 【『ART WORK SHOP 家具づくりの端材からオリジナルカラーのアートコースターをつくろう!』開催概要】 ・会場:山下家具店 ヤマシタ亀田店 新潟県新潟市江南区早苗2-525 ・開催期間:2025年8月23日(土)・24日(日)10:20〜17:00 ・対象年齢:小学校1~6年生(未就学児の参加もあり) ・所要時間:60分 ・参加費:無料 ・講師:花畑 乃中(はなばた のなか) 家具の端材が彩り豊かなコースターに。92名の子どもたちが夢中になったワークショップ  今回のワークショップ、「ART WORK SHOP 家具づくりの端材からオリジナルカラーのアートコースターをつくろう!」では、山下家具店の製造過程で生まれた端材を素材として活用し、世界にひとつだけのアートコースターを制作しました。 アートコースター制作は、あらかじめ正方形に加工された端材(木片)の表面に下絵が描かれており、子どもたちは木製塗料を使って自由に色を塗り重ねていく流れです。本来は廃棄されるはずの木片に彩りを加えることで、コースターとして新たな価値を生み出す体験となりました。 参加者は未就学児から小学6年生までと幅広く、2日間で計92名。ワークショップの講師はクリエイターの花畑 乃中さんが務め、子どもたち一人ひとりの感性を尊重しながら、資源を大切にする気持ちを自然に学べるような場を提供しました。 今回の取り組みは、持続可能な社会づくりへの小さな一歩を示すイベントになりました。...

【お客様事例】「シンプル、ナチュラルだけではない無印良品」を発信。無印良品グランフロント大阪と『ACTA+』の企画展

【お客様事例】「シンプル、ナチュラルだけではない無印良品」を発信。無印良品グランフロント大阪と...

西日本の旗艦店として「情報発信ができる店舗」を掲げる「無印良品 グランフロント大阪」。広報や地域連携、イベント企画を担うコミュニケーション部門のマネージャー・福岡慶子さんは、この店舗だけに設けられた部門を率いて、幅広い活動を担っています。 2025年7月に開催された『ACTA+』との企画展『暮らしの中の、ちいさな創造展-「捨てる」が変わる10日間。-』では、店舗で日常的に出る廃材をアート作品へと生まれ変わらせて、展示や販売、ワークショップにつなげました。 お客さまに「シンプル、ナチュラルだけではない無印良品」の、新たな側面を伝える機会となったのです。 今回は、『ACTA+』との出会いや企画展開催の理由、旗艦店としてどのような未来を目指しているのかについて、福岡さんにお話を伺いました。 イベント運営から地域連携まで。西日本旗艦店を支える福岡さんの役割  ――『ACTA+』橋本(以降、橋本):まずは、福岡さんの現在の役割とお仕事について教えていただけますか? 福岡 慶子さん(以降、福岡さん):私は現在、「無印良品 グランフロント大阪」のコミュニケーション部門で、マネージャーを務めています。担当している業務は、店舗内の販促ツールの管理や屋外広告などの販促業務全般に加えて、梅田エリアの広報対応やイベントの企画・運営、地域連携など、幅広く担っています。行政と防災関連の連携などを行うこともありますね。 ――橋本:幅広くご活躍されていますね。グランフロント大阪店は、無印良品の中でも特別な位置づけだと伺っています。 福岡さん:はい。グランフロント大阪店は、西日本における無印良品の旗艦店という位置づけで、「情報発信店舗」というテーマを掲げた店舗なんです。商品やサービスを提供するだけでなく、企画や活動を継続的に発信したり、地域とのつながりを深めたりする役割も担っています。 そして、私の部署であるコミュニケーション部門は、会社全体でこの店舗だけに設けられた部門なんですよ。 ――橋本:そうなんですね。福岡さんは、無印良品を展開する株式会社良品計画に就かれた期間が長いとお伺いしましたが、今の仕事はしたいことと重なっているのでしょうか。 福岡さん:そうですね。私は良品計画に2000年に入社して8年勤務した後、一度出産を機に退職しました。2021年に会社のカムバック制度を利用して復職し、2023年6月から現在の担当になったのです。 無印良品の思想や価値観を理解したうえで、一緒に取り組んでくださる方々と関係を築くことが、もともと私のしたかったことでした。今はまさに、そのしたいことができている状態で、外部の方とさまざまな話をすることは得意でもあり、大好きなことですね。 今回の『ACTA+』さんとの企画展も、その一環として私が主担当として携わらせていただきました。 アップサイクルへの共感と熱意が決め手。『ACTA+』と企画展を開催した理由  ――橋本:では、今回『ACTA+』との企画展開催の経緯を教えていただけますか? 福岡さん:社内の循環推進部の担当者から、『ACTA+』さんをご紹介いただいたことがきっかけです。以前、『ACTA+』さんが難波高島屋で開催していたポップアップを訪れた際、実際に作品や活動についてお話を伺ったんです。 無印良品では、ブランドができた当初から「サステナビリティ」や「循環」という考え方が根底にあります。近年は、店舗で回収した衣料品やプラスチック製品をリユース・リサイクルする「ReMUJI(リムジ)」という取り組みも始め、環境問題への取り組みを強化しています。そうした中で、「プラスアルファとして自分たちができることは何だろう?」と考え、さまざまなイベントを企画してきました。 『ACTA+』さんとのお話では、捨てられてしまうはずのものをアップサイクルによって新しい価値へと生まれ変わらせると聞き、強く共感しました。無印良品としても、そうしたストーリーをお客さまに伝えられたら新しい発信になると感じたのです。 アップサイクルという言葉は広く知られていますが、価値がなければまた捨てられてしまう可能性があります。その点、『ACTA+』さんの活動は「アート」に昇華させることで、より息の長いアップサイクルが実現できると感じ、ぜひご一緒したいと考えたことがスタートですね。   ――橋本:「『ACTA+』から熱量を感じた」ことも決め手と伺いましたが、どのような部分だったのでしょうか。   福岡さん:『ACTA+』さんは、作品を一つひとつ丁寧に説明してくださる中で、背景やストーリーを語るだけでなく「ここがすごくいいでしょう!」と心から伝えてくれる温かさがあったんです。 それぞれのアーティストさんの想いや活動に、『ACTA+』の方々が共感し合う姿にも感銘を受け、その熱量が一番の決め手になりました。 アーティストのファンも来店。『ACTA+』との企画展で広がる新たな顧客層  ――橋本:今回の『ACTA+』との企画展で、どのようなことを期待されていましたか?...

【お客様事例】「シンプル、ナチュラルだけではない無印良品」を発信。無印良品グランフロント大阪と...

西日本の旗艦店として「情報発信ができる店舗」を掲げる「無印良品 グランフロント大阪」。広報や地域連携、イベント企画を担うコミュニケーション部門のマネージャー・福岡慶子さんは、この店舗だけに設けられた部門を率いて、幅広い活動を担っています。 2025年7月に開催された『ACTA+』との企画展『暮らしの中の、ちいさな創造展-「捨てる」が変わる10日間。-』では、店舗で日常的に出る廃材をアート作品へと生まれ変わらせて、展示や販売、ワークショップにつなげました。 お客さまに「シンプル、ナチュラルだけではない無印良品」の、新たな側面を伝える機会となったのです。 今回は、『ACTA+』との出会いや企画展開催の理由、旗艦店としてどのような未来を目指しているのかについて、福岡さんにお話を伺いました。 イベント運営から地域連携まで。西日本旗艦店を支える福岡さんの役割  ――『ACTA+』橋本(以降、橋本):まずは、福岡さんの現在の役割とお仕事について教えていただけますか? 福岡 慶子さん(以降、福岡さん):私は現在、「無印良品 グランフロント大阪」のコミュニケーション部門で、マネージャーを務めています。担当している業務は、店舗内の販促ツールの管理や屋外広告などの販促業務全般に加えて、梅田エリアの広報対応やイベントの企画・運営、地域連携など、幅広く担っています。行政と防災関連の連携などを行うこともありますね。 ――橋本:幅広くご活躍されていますね。グランフロント大阪店は、無印良品の中でも特別な位置づけだと伺っています。 福岡さん:はい。グランフロント大阪店は、西日本における無印良品の旗艦店という位置づけで、「情報発信店舗」というテーマを掲げた店舗なんです。商品やサービスを提供するだけでなく、企画や活動を継続的に発信したり、地域とのつながりを深めたりする役割も担っています。 そして、私の部署であるコミュニケーション部門は、会社全体でこの店舗だけに設けられた部門なんですよ。 ――橋本:そうなんですね。福岡さんは、無印良品を展開する株式会社良品計画に就かれた期間が長いとお伺いしましたが、今の仕事はしたいことと重なっているのでしょうか。 福岡さん:そうですね。私は良品計画に2000年に入社して8年勤務した後、一度出産を機に退職しました。2021年に会社のカムバック制度を利用して復職し、2023年6月から現在の担当になったのです。 無印良品の思想や価値観を理解したうえで、一緒に取り組んでくださる方々と関係を築くことが、もともと私のしたかったことでした。今はまさに、そのしたいことができている状態で、外部の方とさまざまな話をすることは得意でもあり、大好きなことですね。 今回の『ACTA+』さんとの企画展も、その一環として私が主担当として携わらせていただきました。 アップサイクルへの共感と熱意が決め手。『ACTA+』と企画展を開催した理由  ――橋本:では、今回『ACTA+』との企画展開催の経緯を教えていただけますか? 福岡さん:社内の循環推進部の担当者から、『ACTA+』さんをご紹介いただいたことがきっかけです。以前、『ACTA+』さんが難波高島屋で開催していたポップアップを訪れた際、実際に作品や活動についてお話を伺ったんです。 無印良品では、ブランドができた当初から「サステナビリティ」や「循環」という考え方が根底にあります。近年は、店舗で回収した衣料品やプラスチック製品をリユース・リサイクルする「ReMUJI(リムジ)」という取り組みも始め、環境問題への取り組みを強化しています。そうした中で、「プラスアルファとして自分たちができることは何だろう?」と考え、さまざまなイベントを企画してきました。 『ACTA+』さんとのお話では、捨てられてしまうはずのものをアップサイクルによって新しい価値へと生まれ変わらせると聞き、強く共感しました。無印良品としても、そうしたストーリーをお客さまに伝えられたら新しい発信になると感じたのです。 アップサイクルという言葉は広く知られていますが、価値がなければまた捨てられてしまう可能性があります。その点、『ACTA+』さんの活動は「アート」に昇華させることで、より息の長いアップサイクルが実現できると感じ、ぜひご一緒したいと考えたことがスタートですね。   ――橋本:「『ACTA+』から熱量を感じた」ことも決め手と伺いましたが、どのような部分だったのでしょうか。   福岡さん:『ACTA+』さんは、作品を一つひとつ丁寧に説明してくださる中で、背景やストーリーを語るだけでなく「ここがすごくいいでしょう!」と心から伝えてくれる温かさがあったんです。 それぞれのアーティストさんの想いや活動に、『ACTA+』の方々が共感し合う姿にも感銘を受け、その熱量が一番の決め手になりました。 アーティストのファンも来店。『ACTA+』との企画展で広がる新たな顧客層  ――橋本:今回の『ACTA+』との企画展で、どのようなことを期待されていましたか?...