タイの日本人会チャリティーバザーから始まる、『ACTA+』の海外活動
2025年9月20日(土)~21日(日)の2日間、タイ・バンコクにある大型商業施設「ICONSIAM(アイコンサイアム)」の7階「SURALAI HALL」にて、「第52回 日本人会チャリティーバザー」が開催されました。本イベントは、タイ国日本人会が主催する恒例のチャリティーイベントで、日本人と現地の来場者が多数訪れました。
今回、廃棄物アート事業を展開する『ACTA+』は、「サイアム高島屋」のブースの一つとして本イベントに参加。『ACTA+』代表の吉本は、海外での活動について「日本にこだわらず、求められる場所へ行く」というスタンスを大切にしています。
最初の海外展開の地としてタイを選んだ背景には、「ものを大切にし、あるものを活かす」という、日本とタイに共通する価値観がありました。
今回『ACTA+』のタイでの活動と、なぜ海外の最初の地としてタイでの活動を選んだのか、その背景にある想いや今後の展望について、『ACTA+』吉本の言葉を通じて紹介します。
9月|大手企業に並ぶ出展。サイアム高島屋のチャリティーバザーで見えた来場者の反響
――『ACTA+』として、最初に行った海外活動が、今回のチャリティーバザーですよね。
『ACTA+』吉本(以下、吉本):
はい。2025年9月に、タイ国日本人会が主催するチャリティーバザーで、「サイアム高島屋」のブースの一角として今回『ACTA+』が出展しました。
会場は「ICONSIAM(アイコンサイアム)」という、バンコクでも特に大きくて綺麗なショッピングモール内のイベントスペースです。出展ブースは、右隣がタケオキクチ、左隣がJALという、大手企業に挟まれて『ACTA+』が並ぶ形でしたね。

――このとき、廃棄物アートの作品販売を行ったのでしょうか。
吉本:
いえ、作品の販売はしていません。作品をタイへ持ち込む際に関税の問題もありますし、チャリティーイベントという性質もあって、今回は「贈呈品」という形を取りました。
具体的には、『ACTA+』のブースに来てくださった方にアンケートに答えていただき、その後にカプセルトイ(カプセル自動販売機)を引いてもらう仕組みです。そこで当たりが出た方には景品をプレゼントし、外れた方にはポストカードをお渡ししました。
――来場者の反響はいかがでしたか?
吉本:
チャリティーバザー全体では、何千人もの来場者がある大きなイベントでした。その中で、『ACTA+』のカプセルトイには2日間で約100人ほどが参加してくれました。
アンケートの内訳を見ると、タイの方と日本人がほぼ半々でしたね。
「サステナビリティに関する商品や取り組みに関心がありますか?」といった質問に対しても、ポジティブな意見が多く、国籍を問わず関心の高さを感じました。

【来場者のアンケート結果(一部抜粋)】▼質問1:「廃棄物を使ったアート作品や製品に興味がありますか?」に「ある」と回答した理由 ・「地球上の環境問題に真剣に取り組む姿勢に共感を得たため」(40代・日本女性) ▼質問2:「今後『ACTA+』の廃棄物のアートイベント、展示会やワークショップ等を開催する予定ですが、ご興味がありますか?」に「ある」と回答した理由 ・「デザインが魅力的だから」(30代・日本男性) |
10月|バンコク主催の環境イベント「BCAW」で実現した、『ACTA+』のピッチ登壇

――9月のチャリティーバザーに続いて、10月には「バンコク・クライメート・アクション・ウィーク(BCAW)」にも参加されたそうですね。
吉本:
はい。10月には、バンコク主催の気候変動に関するイベント「バンコク・クライメート・アクション・ウィーク(BCAW)」が開催されました。その中で、日本の「OECC(一般社団法人海外環境協力センター)」と横浜市が共同で出しているブースがあり、そこからお声がけいただき、『ACTA+』としてピッチ登壇の機会をいただきました。
――どのような経緯で登壇することになったのでしょうか。
吉本:
きっかけは、日本の環境省から日本大使館に出向している方との出会いでした。
その方とオンラインでお話しする機会があり、「『ACTA+』の廃棄物アートの活動をタイで展開したい」と話したところ、「ちょうどこうしたイベントがあるので、登壇しませんか?」と声をかけていただいたんです。
実際のピッチは、『ACTA+』のメンバーであり、タイ出身の担当者が行いました。登壇の場では、「『ACTA+』がどんな取り組みを行っているのか」を紹介しました。
廃棄物や環境の話をアートという切り口で伝えることで、日本で産業廃棄物の仕事をしているだけでは出会うことのないような行政関係者や企業の経営層と、自然に同じテーブルにつくことができたと感じています。
11月|サイアム高島屋のギフトカタログ表紙に。『ACTA+』アーティストの作品が採用
――9月・10月の活動に続いて、年末年始にも大きな動きがあったそうですね。
吉本:
そうなんです。2025年の年末年始に向けた「サイアム高島屋」のお歳暮ギフトカタログで、『ACTA+』の作品が表紙に採用されました。
「何案か提案してほしい」と声をかけていただき、作品案を3パターンほど提出したんです。その中から表紙に選ばれたのが、『ACTA+』アーティストの aya kurata さんの作品でした。
――カタログの表紙というのは、インパクトのある出来事ですね!タイの方々にとっても、日本の廃棄物アートがより身近になる機会と言えますね。
吉本:
そうですね。カタログの1ページ目にも大きく掲載されています。デジタルカタログだけでなく、現地の店頭に置かれる紙のカタログにも掲載されていて、タイの方々の目に直接触れる形になっています。
掲載されたのは2025年11月頃で、ギフト自体は約1年間、販売される予定です。
「あるものを大切にする」文化を軸に、世界へ。『ACTA+』の今後の展開

――最後にお伺いしたいのですが、なぜ最初の海外展開の地は「タイ」だったのでしょうか。
吉本:
日本とタイは文化的に、大変似ているからです。
日本には「もったいない」という考え方がありますよね。実はタイにも、仏教的な価値観として「今に満足したり」とか「あるもので事足りるんだ」という考え方である「知足(足るを知る)」があるんです。
「目の前にあるものを大切にし、あるもので満たされる」という根底の文化が日本と共通しているなと感じました。
――では、今後の『ACTA+』の海外展開について、どのように考えているか教えてください。
吉本:
「海外だから行く」というよりも、日本にこだわらず、求められる場所へ行きたいと考えています。
自分たちが大切にしている世界観や価値観に賛同してくれる方がいるのであれば、そのご縁をたどっていきたいですね。
日本の「もったいない」と、タイの「知足」。この共通言語を軸にしながら、これからも必要とされる場所で、『ACTA+』の活動を広げていけたらと考えています。